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英国の料理研究家であるジュリー・カレンさんをお招きしての『英国のお菓子・料理教室』が11月23日池袋西武コミュニティ・カレッジからスタートしました。
午前は英国の伝統的な料理やキッチン、食卓に関する英語でのレクチャー。
イギリスに住んでいたという方々も多く、ジュリーさんの説明の後には、次々と参加者の方から質問が飛び交いました。
ここ池袋コミュニティ・カレッジでは2003年より『英国ナショナル・トラスト〜とっておきのお菓子レシピ』が好評開講中であり、この講座のレシピを毎回英国より提供しているジュリーさん直々のレッスンを受けられるということで、西武の生徒さんは何か親近感のようなものを感じられたようです。
翌日24日は渋谷にて一日講座。午前はクリスマスのコースメニュー、午後はお菓子を作りました。
前日の西武の講座を受け、連続で参加という方、午前・午後と一日参加される方、どなたもお料理が大好きという皆さんで熱心にメモや写真を撮ったり、ジュリーさんに質問をしたりしていました。
ブラックベリーのパイを作った際に使ったパイバードはイギリスでもなかなか今では入手しにくく、パイバードのコレクターもいるという物。パイ生地に穴を開ける代わりに型の中心に置くことで、かわいい鳥が口から中の熱を放出します。見て楽しく、作って楽しいパイバードは大人気でした。
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1日休みを挟み、26日27日と2日間に亘り東京ガス株式会社、川崎支店、キッチンランド川崎にて料理教室・ティーセミナーを開催しました。
ここキッチンランド川崎は今年の6月にオープン。最新の設備が整ったピカピカのキッチンで、ベジタリアン・メニュー、クリスマス・ディナーの2種の講座を企画。環境問題や食育に取組んでいる川崎支店では、地元である川崎育ちの野菜を使いました。
クリスマスの時期も近いということ、英国の伝統的な料理を習える機会がないということもあり、料理教室が告知されると、たちまち予約は埋まってしまいました。
フード・コーディネートをするジュリーさんの盛り付けはとても手早く綺麗。あまったハーブをお皿の端にあしらったり、彩りを考えたレシピの組合せで、どのコースもおもてなしにぴったりのメニューが次々と完成していきました。
28日は静岡に移動、静岡ガス・ショールームにあるキッチンで、スコーン3種を作りました。イギリスといえばスコーン。本場の手作りスコーンをジュリーさんから習いたいということで、参加者の皆さんの期待はかなり大きかったようです。少人数で和気あいあいとした雰囲気の中でコースは開催され、とても満足してくださったようでした。
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講座最後の開催地は大阪。大阪ガス・クッキングスクール淀橋校で12月1日・2日の2日間、料理教室を開きました。
大阪ガスは今年100周年を迎え、100年前にガスを日本に普及させる際には、英国を見本としたそうです。歴史的建造物であるガスビル内の、明るいキッチンで講座は両日ともに満員御礼となりました。
ジュリーさんのデモの後、クッキング・スクールのスタッフの方々が各テーブルできめ細かな指導、サポートをしてくださり、短時間にも関わらず皆さん手早くメニューを仕上げていきました。
残念ながら「美味しくない」というイメージが日本で強いイギリス料理ですが、参加者の皆さんはイギリス料理の美味しさを発見されたようです。多くの方々が、アンケートに「こんなに美味しいと思わなかった」とコメントを寄せてくださいました。美味しいイギリスに出会えたようです。
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午後は同ビル内にあるガスビル食堂でのアフタヌーンティ・セミナー。
N.T.Eジャパンクラブの山田氏にもご協力をいただき、英国ナショナル・トラストのスライド・ショーの後、ジュリー・カレンによる伝統的なレシピから再現した料理、イギリスの食文化の歴史に関するセミナーを多数のスライドを使って行いました。
普段ガスビル食堂では提供していないアフタヌーンティ・セットを、この2日間のセミナーのために、大阪ガスの敏腕パティシエが用意してくださいました。
美味しい紅茶と熱々の出来立てスコーンをいただきながらのティーセミナー。1時間半はあっという間に経ってしまいました。英国貴族の豪華な伝統料理や、食卓、キッチンツールも、見るだけでため息が出てきます。歴史やマナー、食事情など、たくさんの楽しい話しが聞け、とても優雅な気分に浸れることができました。
サポートセンター設立以来、1年に1回関西での定例会を行ってまいりましたが、今回このように多くの方々にご参加いただく機会を作ることができ、大変嬉しく思っています。
また、西武池袋コミュニティ・カレッジ、東京ガス株式会社 川崎支店、静岡ガス株式会社、大阪ガス株式会社、と今回の企画を実行するにあたり、本当に多くの皆様のご協力をいただきました。全日盛況のうちに開催することができ、改めて御礼申し上げます。
今回の料理・お菓子教室には、お料理好き、イギリス好き、という多くの方々がご参加くださいました。伝統的料理のレシピを継承していくこと、ローカル・フードを守ることが環境保護につながるということをジュリー・カレン、英国ナショナル・トラストを通して伝え、また日本国内にも、そういった取り組みをする団体や活動が多数存在することを紹介することができました。これを機会に『トラスト』に少しでも興味を持っていただけたら、と思います。
短い期間ではありましたが、たくさんの方との出会いがあり、私たちにとりましても楽しい2週間でした。ご参加くださった皆さま、本当にありがとうございました。
尚、ジュリー・カレンのインタビューが来年秋出版の雑誌「BISES」(ビズ)に掲載される予定です。どうぞご期待ください。
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